南無の郷霊園 法事室
ご法事とは、本来は仏教の行事全般のことをいいますが、ふつうは追善供養(遺族が故人の冥福を祈る仏教儀式)のことをいいます。
追善供養とは、故人のために後から追って善いごとや福を捧げる行いで、こうした法事を行うことで故人や先祖の霊が安らかに過ごすことができるといわれています。法事の規模はさまざまで、家族だけで営む小規模のものから大規模なものまであります。
法事は、本来「いつ」を気にするものでもありませんし、義務として勤めるものでもありませんが、一般的な法事の時期は以下のようになります。
亡くなった方の命日から数えて、7日ごとの、「初七日(しょなのか)」、「二七日(ふたなのか)」、「三七日(みなのか)」、「四七日(よなのか)」、「五七日(いつなのか)」、「六七日(むなのか)」、「七七日(なななのか)」の7回を忌日としています。
中でも「初七日」と「七七日」にあたる「四十九日」は特に特に重視されています。
初七日は葬儀の際に併せて行われることが増えていますが、「四十九日」は、霊園での法事を営まれることが一般的です。
また、一般には「四十九日」までが「忌中」とされ、「四十九日」の時には、位牌の開眼やお墓への納骨法要を行うことも多いようです。
年忌法要は、何年かおきの命日に行う法要です。一般には、死亡した翌年に行う「一周忌」をはじめに、翌々年に行う「三回忌」、「七回忌」、「十三回忌」、「十七回忌」、「二十三回忌」、「二十七回忌」、「三十三回忌」と行います。
一般には「三十三回忌」を最終の年忌にすることが多く、これを「弔い上げ」、「門切り」と呼びます。
現在、人口の減少や過疎化の影響で、経営の苦しさを訴えるお寺が増えています。もし、お墓のある菩提寺が経営に行き詰まり倒産した場合、お墓はどうなるのでしょうか。
お墓は他の財産とは違い、永代にわたって維持していくものです。そのため、いくつもの法律で保護されています。
このように、万が一お寺が倒産した場合でも、お墓に関する権利は失われることはなく、自治体や法律によって保護されることになります。
まず、一般の霊園は、都道府県や市町村等の行政から審査を受け、中長期に渡り破産・破綻をしにくい経営主体と認められた上で、霊園運営の許可を得ていますので、倒産や破綻するケースはごくまれになります。
平成12年に当時の厚生省(現在の厚生労働省)の「墓地経営・管理の指針等について」によって霊園の経営管理に対する規約が明確化されました。この指針によって、墓地の管理運営には永続性が求められることから「組織・責任体制など運営管理するためには一定の条件を満たす必要」が明らかにされ。複数の水準が設けられています。
墓地を経営する経営主体も、(1)地方自治体、(2)宗教法人、(3)公益財団法人、の三つの法人格に限定し、透明性や安定性が高められていると同時に、これらの法人に対しても、さらに制約として経営主体の財務内容調査なども課せられています。
また、自治体によっては事前に6年分の財務状態を確認して、民間霊園を建設するためにかかる費用の「5割を超える金額」を有している公益法人でなければならない。などの条件を定めている市町村も多数あります。
このように、あらかじめ設けられた高いハードルをクリアする事業主体だけが霊園を運営できることから、倒産や破産することはほとんど起こりえないと考えてよいでしょう。
(もちろん、このコラムを提供している当霊園は、行政から厳密な審査と正式な許可を受けていることはもちろん、お墓を建立された皆さまからの維持費で永続的な運営が滞りなく行える大規模霊園でもあり、ご心配の必要はありません。)